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心音
- 2021/07/31
<循環>
2.心臓
(4)心機能の調節
②心音
胸壁に聴診器を当てますと、心臓の拍動ごとに発生する音を聞くことができます。これを心音と言います。
イ.第1心音(Ⅰ)
収縮期の開始時に発現するやや低い周波数(30~45Hz)のやや長く続く音で、心尖部(心臓の下部先端)で聴収されます。主に房室弁の閉鎖により生じます。筋の収縮音、動脈内の過流なども関係します。
ロ.第2心音(Ⅱ)
拡張期の開始時に発現するやや高い周波数(50~70Hz)の短い持続性の音で、心底部(心臓上部の大血管が出入りする部分)で聴収されます。主に動脈弁の閉鎖によって生じます。動脈壁の振動なども関係します。
ハ.第3心音(Ⅲ)
心房から心室へ血液の流入によって生じる音で、第2心音の後に心尖部でかすかに聞こえることがあります。
注:心雑音
心音が変化し、雑音が聞かれるようになる病態としましては、先天性心疾患や弁膜症のほかに、貧血や発熱による血液粘度の低下などが挙げられます。