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下肢の運動
- 2021/08/08
<運動器系・下肢>
2.下肢の運動
(1)股関節の運動
股関節の主な運動には、屈曲・伸展と内転・外転があり、これに大腿骨の長軸(正確には大腿骨頭から膝関節中央に下した垂線)を運動軸に下肢を回旋します運動(内旋と外旋)が加わります。伸展は股関節周囲の靭帯(腸骨大腿・坐骨大腿・恥骨大腿の各靭帯)によって動きを制限されますので、屈曲よりも可動域が小さいです。また、回旋に関しては、内旋のみを専門に行う筋は見られず、股関節周囲の筋の共同作業で行われますので、外旋よりも力が弱いとされています。
・屈曲:腸腰筋、その他に大腿四頭筋の大腿直筋や縫工筋が参加します。
・伸展:大殿筋、その他に大腿の屈筋群(ハムストリングス)が参加します。
・内転:大腿の内転筋群
・外転:中・小殿筋
・外旋:骨盤後面にあります外旋筋群(梨状筋・内閉鎖筋など)と外閉鎖筋が参加します。
・内旋:中・小殿筋、その他に大腿筋膜張筋が参加します。
注:直立によって、人間の股関節は四足歩行状態(ハイハイ歩きの時)よりもすでに伸展された状態にあります。依って、股関節の靭帯は、直立した状態での過伸展には緊張し、屈曲で緩みます。