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膠質浸透圧と水分の移動②
- 2021/08/17
<循環>
3.血管系の構造と機能
(5)毛細血管の循環
③膠質浸透圧と水分の移動
血圧は水分を毛細血管内から間質液へ押し出す力として働きます。血圧と膠質浸透圧の圧力の差によって、血液中の水分や水に溶けている小さなイオンなどは毛細血管の動脈側で血圧によって間質液中に押し出されます。間質液中に出た水分は、静脈側で膠質浸透圧によって毛細血管内に再び吸引されます。具体的に述べますと、毛細血管圧は動脈側で高く(約35mmHg)、静脈側で低いです(約15mmHg)。また、血漿膠質浸透圧は平均25mmHgです。その結果、動脈側では水分が血管内から組織へ向かって、35-25=10mmHgの力で押し出されます。毛細血管に吸収されなかった一部の間質液は毛細リンパ管に吸収され、リンパ系を通って太い動脈に合流します。