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血管の支配神経
- 2021/08/19
<循環>
3.血管系の構造と機能
(7)血管の支配神経
血管の平滑筋には自律神経が分布します。血管平滑筋に分布します自律神経は主に交感神経であり、主に細動脈に分布します。交感神経活動が亢進しますと、血管平滑筋が収縮し、血流が減少します。交感神経活動が低下しますと、血管は拡張して血流が増加します。このように、その活動亢進によって血管を収縮させる作用を持つ神経を血管収縮神経と言います。
注1:血管支配の神経の分布
血管系の平滑筋は、血管収縮神経の遠心性支配を受けています。血管を支配する神経は主として細動脈、前毛細血管括約筋、動静脈吻合、細静脈などに分布します。細静脈の場合、血管収縮神経は主として中膜の周辺部の血管平滑筋に終末しています。その終末部は、数珠状に膨大部を形成しながら血管壁に沿って延長しているのが特徴です。
注2:血管の副交感神経
交感神経に加えて副交感神経性血管拡張神経の支配を受ける臓器(外生殖器、唾液腺など)もあります。この神経が働きますと血管が拡張して臓器の血流が増加します。
注3:血管の求心性神経
血管には求心性神経もあります。血管の圧受容器・化学受容器からの求心性神経活動は、循環・呼吸の調節に重要です。血管の炎症時に血管痛が起こるのも、血管の求心性の感覚神経の働きによります。