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最高血圧と最低血圧、脈圧
- 2021/08/22
<循環>
4.血圧
(2)最高血圧と最低血圧、脈圧
動脈の血圧は、心臓の拍動に伴って変動します。血圧は心臓の収縮期において最も高くなり、これを最高血圧あるいは収縮期血圧と言います。反対に心臓の拡張期において最も低くなり、これを最低血圧あるいは拡張期血圧と言います。最高血圧と最低血圧の圧差を脈圧と言います。1心周期に見られますすべての圧の変動を平均したものを平均血圧と言います。収縮期が拡張期より短いので、平均血圧は最高血圧と最低血圧の単純な平均値より少々低くなります。平均血圧は、最低血圧に脈圧の3分の1の圧を加算した値に近いです。
血圧には個人差があり、性別や年齢により異なります。さらに、同一人物でも精神的及び身体的状態により変動します。正常成人男子の安静時血圧は、最高血圧120(100~140)mmHg、最低血圧70(60~90)mmHg程度です。血圧は年齢とともに少しずつ上昇します。これは、年齢に伴って動脈壁の弾性が低下し、末梢血管抵抗が高まるためです。
注:高血圧症と低血圧症
最高血圧140mmHg以上か、最低血圧90mmHg以上のいずれかに該当する場合を高血圧症と言い、その血圧レベルに応じて軽症、中等症、重症に分類されます(世界保健機関WHO/国際高血圧学会ISHの基準、1,999年)。一方、最高血圧が100mmHg以下の場合を低血圧症と言います。