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筋循環
- 2021/09/11
<循環>
6.特殊な部位の循環
(7)筋循環
骨格筋に分布します血管は、一般に神経と一緒に骨格筋線維束内部に走入します。骨格筋に栄養やO₂(酸素)を供給する毛細血管は、骨格筋線維と平行に走行し、どの筋線維にも必ず毛細血管が分布しています。また、隣り合った毛細血管同士が筋線維を横切る血管によって互いに吻合し、網目構造を作っているため、毛細血管の一部が塞がった際にも、血液は吻合した回路を迂回することができます。
安静にしている時の筋の血流は心拍出量の約20%ですが、激しい運動の際には心拍出量の約80%もの血流が骨格筋に供給されます。運動中に起こります筋血流の著しい増加は、CO₂(二酸化炭素)や乳酸のような主に代謝産物によります血管平滑筋に対する局所性の拡張作用によって起こります。
注:運動時の筋循環調節
運動中には、局所性代謝性調節に加えて、代謝産物によります反射性調節も関与します。また、副腎髄質から分泌されたカテコールアミンは、骨格筋のβ受容体に作用して筋血管の拡張を促します。