総腓骨神経

2021/09/12

＜運動器系・下肢＞

５．下肢の神経

（２）仙骨神経叢

④坐骨神経

イ．総腓骨神経

大腿後面では脛骨神経の外側に位置し、大腿二頭筋長頭の深層を下行しながら大腿二頭筋短頭に枝を与えます。その後、膝窩の上方で脛骨神経と分離して大腿二頭筋の停止腱に沿って腓骨頭の下方（腓骨頸）に達します。

この神経は外側から腓骨頸を回り込んで下腿に入る際に、次の2枝に分かれます。即ち下腿外側の腓骨筋群に分布します浅腓骨神経と、下腿前面の伸筋群に向かう深腓骨神経です。浅腓骨神経は長・短腓骨筋に枝を出した後、下腿の遠位部で皮神経となつて皮下に出て、内側及び中間足背皮神経として足背に分布します。深腓骨神経は長腓骨筋の起始の深層を素通りして伸筋群に達し、長指屈筋と前結骨筋の間を下行しながら長指伸筋・長母指伸筋・前脛骨筋に枝を出します。さらに、長母指伸筋腱及び前脛骨動脈などと共に伸筋支帯の深層をくぐって足背に達し、短母指伸筋及び短指伸筋への枝を出します。その後、細い皮神経となつて母指と第2指の間（下駄の鼻緒が食い込む位置）の皮膚に分布して感覚を担います。

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