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リンパの輸送
- 2021/09/14
<循環>
7.リンパ系
(3)リンパの輸送
毛細リンパ管以外のリンパ管は周りを平滑筋で囲まれており、それによって軽度ではありますが、自発的に収縮します(1分間に2~6回程度)。リンパ管の収縮は、リンパを送るための最も重要な原動力です(リンパの能動輸送)。リンパ管には多数の弁があり、逆流を防いでいるため、リンパ管が収縮しますと、リンパは一定方向へ流れます。リンパ管内圧は、静脈系と同様に動脈系に比べて著しく低いです。
リンパ管の自発性収縮によるリンパの輸送に加えて、骨格筋の収縮、呼吸運動、消化管運動、動脈の拍動などのようなリンパ管の外からの力も、リンパの輸送を促します(リンパの受動的輸送)。
リンパの流量は非常にわずかですが、このリンパの流のお陰で、毛細血管から組織へ押し出された余分なタンパクや水分が血中に戻ることができ、一方では感染を防ぐことも役立っており、リンパの流れは生体にとって不可欠です。