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胸腔内圧(胸膜腔内圧)
- 2021/09/25
<呼吸>
2.呼吸運動
(3)胸腔内圧(胸膜腔内圧)
肺の組織は豊富な弾性線維からなります。胸腔内の圧が大気圧以下即ち陰圧に保たれているため、肺は収縮しようと性質に逆らって、常時引き延ばされた状態にあります。吸息時には胸腔容積が増大して胸腔内圧はさらに陰圧となり、肺は拡張して外気が肺内に流入してきます。呼息時には胸腔容積が減少して胸腔内圧の陰圧度が減少し、肺が縮んで肺胞気の一部が排出されます。
注1:胸膜腔
胸壁の内側と肺の表面はいずれも胸膜という漿膜によって覆われます。胸膜は狭い袋状につながっており、その内部を胸膜腔と言います。胸膜腔は少量の漿液からなります胸膜内液で満たされています。
注2:気胸
肺が破れたり、胸壁に穴が開いて空気が胸膜腔内に流入しますと、胸腔内圧は大気圧に近づきます。あるいは等しくなります。この時、肺は弾性によって収縮します。これを気胸と言います。気胸には、明らかな原因のない自然気胸と、外傷などにります外傷性気胸などがあります。