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肺胞換気量
- 2021/09/28
<呼吸>
3.肺機能
(3)肺胞換気量
吸気はすべてがガス交換にあたるわけではありません。気道の空間にある空気や、血液に還流されていない肺胞の空気はガス交換されません。このようなガス交換に関与しない容積を死腔(生理的死腔)と言い、成人で約150mlです。1回の呼吸によって吸い込まれた空気のうち、死腔量を差し引いた量が肺内のガス交換にあずかります。この量を肺胞換気量と言います。1分間当たりの肺胞換気量即ち分時肺胞量は次の式で求められます。
分時肺胞換気量=(1回換気量-死腔量)✕呼吸数/分
分時肺胞換気量は呼吸型によつて変化します。例えば浅く速い呼吸、正常呼吸、深く遅い呼吸の3つにになります。例え分時換気量が等しい場合でも、実際にガス交換に関与します分時肺胞換気量は呼吸が深く遅い型の方が浅く速い型よりも多いです。即ち呼吸の効率を上げるには、呼吸を速くするよりも深くする方が有効です。
注:解剖学的死腔と生理的死腔
気道の容積を解剖学死腔と言います。健康な肺においては、ガス交換不能な肺胞はほとんどないため、生理的死腔は解剖学的死腔に等しいです。しかし、肺循環障害などの肺疾患の際には、、生理的死腔は解剖学的死腔よりもかなり大きくなります。