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脳の静脈
- 2021/11/02
<運動器系・頭頸部>
3.頭頸部の脈管
(2)頭頸部の静脈
①脳の静脈
脳の静脈は、多くは動脈と関係なく走り、大脳の表面にあります表在性静脈と内部にあります深在性静脈との2種が区別されます。表在性静脈は硬膜静脈洞に注ぎ、深在性静脈は大大脳静脈に集まった後、直静脈洞に注ぎます。
硬膜静脈洞は硬膜の中を通る特殊な血管系です。脳の表面の血液を集める上大脳静脈・浅中大脳静脈・下大脳静脈はクモ膜下腔を横走し、上矢状静脈洞・下矢状静脈洞・海綿静脈洞・横静脈洞などの硬膜静脈洞に集まります。
間脳や大脳核、脈絡叢など脳深部からの静脈は、内大脳静脈に集まり、左右が合流して大大脳静脈となり、小脳テントと大脳鎌のつなぎ目を通る直静脈洞に注ぎます。
大脳の表面及び深部から集められた静脈血の大部分は、S状静脈洞で下方に向かい、頸静脈孔で内頸静脈につながります。
注:導出静脈
頭蓋内の静脈血の出口としては、内頸静脈のほかに、硬膜静脈洞と頭蓋の外の静脈とを連絡する静脈が何本かあり、迂回路となります。例えば乳突導出静脈はS状静脈洞と後頭静脈をつなぎます。