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嘔吐
- 2021/11/10
<消化と吸収>
3.胃内の消化
(1)胃運動
➇嘔吐
胃の内容物を反射性に急激に吐出する運動を嘔吐と言います。咽頭、舌根、胃粘膜などが機械的あるいは化学的に強く刺激されますと、延髄の嘔吐中枢が活動し、まず悪心、唾液分泌が起こり、食道及び胃が弛緩して噴門が開きます。次いで痙攣的吸息運動が起こり、横隔膜と腹筋が収縮して腹腔内圧を著しく高め、胃の内容物を外へ吐き出します。この時咽頭蓋は閉鎖して、吐物の気管内流入を防ぎます。
また、延髄には化学受容器引金帯と呼ばれる部位があり、ここが化学的に刺激されますと、その情報が嘔吐中枢に伝えられて嘔吐が起こります。嘔吐は毒性のある物を食べた時に、それが小腸から吸収される前に排出するという防御的意味を持ちます。