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視神経(感覚性)
- 2021/11/13
<運動器系・頭頸部>
4.頭頸部の末梢神経
(1)脳神経
②視神経(感覚性)
視神経は網膜の神経節細胞から始まり、視床の外側膝状体へ達する神経線維の束です。眼球の後極少し内側から始まり、視神経管を通って頭蓋腔に入ります。ここで左右の視神経は合流してまた分かれるため、X状の視神経交叉(視交叉)を作ります。ここでは網膜の鼻側半(内側半)からの線維たけが反対側へ交叉する半交叉です。その結果、左右の眼球の視野の右半分の像は左の脳へ、左半分は右の脳へ伝えられます。視交叉から外側膝状体までは間脳の下に付着し、視索と名前を変えます。
注1:外側膝状体の中継ニューロンは一時視覚中枢である後頭葉の視覚野へ投射します。一部の視神経線維は中枢の上丘と視床下部の視交叉上核へ入り、対光反射や概日周期の調整などに関わります。
注2:下垂体の腫瘍はしばしば視神経交叉の中心部分を圧迫するため両眼の網膜の鼻側半からの情報の伝達が遮断され、視野の外側半分が見えなくなります(半盲)。