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膵液の成分・作用
- 2021/12/08
<消化と吸収>
4.小腸内の消化と吸収
(2)膵液の分泌
①膵液の成分・作用
膵液は、無色透明な液で、膵臓から1日におよそ1~1.5リットル分泌されます。
膵液は、
A.タンパク質、脂肪、糖質の消化酵素を含みます。
B.重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウム、NaHCO₃)を含み弱アルカリ性(pH約8)であるため、胃から送られてきた内容物を中和します。
イ.消化酵素:膵液には下記の消化酵素が含まれます。
a.アミラーゼ:デンプンをマルトース(麦芽糖)に分解します。
b.トリプトシンとキモトリプシン:タンパク質をペプチドに分解します。
c.リパーゼ:脂肪を脂肪酸とモノグリセリドに分解します。
d.ヌクレアーゼ:核酸を分解します。
注:トリプトシンとキモトリプシン
各々不活性なトリプシノゲンキモトリプシノゲンとして分泌され、小腸内で活性化されます。
ロ.NaHCO₃
胃から送られた大量のHCIを含んだ強酸性の糜粥を中和します。膵液酵素の至適pHは中性に近いものが多いため、この中和は消化作用にとって不可欠です。