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頭頸部の自律神経
- 2021/12/21
<運動器系・頭頸部>
4.頭頸部の末梢神経
(4)頭頸部の自律神経
頭頸部の副交感神経は脳神経の中に含まれています。交感神経系の節前線維は上位の胸神経経由で交感神経幹に入り、上行します。神経幹は椎前筋の前に付着しており、ここから心臓神経が内側下方へ向かい、頸神経との交通枝が外側へ向かいます。
①上頸神経節:最大の幹神経節であり、ここからの上方への枝は内頸動脈にまつわりついて頭蓋内へ入ります。この神経叢から翼口蓋神経節や毛様体神経節への枝が出ます。また、頸動脈の枝に沿う多数の枝があり、眼球や耳神経節と顎下神経節への枝はこれらを経由します。
②中頸神経節:小さく、不定で存在しない場合もあります。
③下頸神経節:鎖骨下動脈の始部の付近にあり、その枝は腕神経叢の枝を経由するか鎖骨下動脈の枝にまつわりついて頸部と上肢の血管や皮膚などへ分布します。第1胸神経節と合体して大きな頸胸神経節(星状神経節)となることが多いです。
注:上肢の血流改善のために、この神経節を麻酔することがありますが、すぐ外側に肺尖があり、前に太い血管がありますので細心の注意が必要です。