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腫瘤
- 2022/07/18
<局所の診察>
12.腹部
(3)腹壁の緊張・膨張・陥凹・腫瘤
腹部に腫瘤を触知する時は、先ずどの臓器と関係しているかを調べ、次いで性状を確認します。
腹部内臓器に発生する腫瘍は、硬く、表面不整の腫瘤として触知されます。腎嚢胞など、嚢胞も腫瘤として触知されますが、緊満し、弾力性のあることが多いです。膿瘍では自発痛、圧痛の著明な腫瘤として触れます。頑固な便秘症の患者では、結腸部位に硬い糞塊を触れます。腫瘍と間違われやすいですが、排便後には消失するので区別されます。
このように、腫瘤は種々の病態を発生しますので、触知する場合は、部位(位置)、大きさ、形、表面の性状、硬度、圧痛の有無、拍動性、波動性、周囲との癒着などについて調べます。