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圧痛(マークバーネ点、ランツ点、ボアス点)
- 2022/07/20
<局所の診察>
12.腹部
(4)圧痛(マークバーネ点、ランツ点、ボアス点)
急性虫垂炎では、右下腹部に圧痛があり、この部位で腹壁が緊張しています。典型的な症例では、マークバーネ点(右前腸骨棘と臍を結ぶ線の右前腸骨棘から2インチ(5cm)または右外1/3の点)やランツ点(左右前腸骨棘を結ぶ線の右外1/3の点)に圧痛があります。虫垂炎では初期には吐き気(悪心)や上腹部痛などを発症し、そのうちに腹痛が右下腹部に移動し、限局するようになります。そこでその部位に圧痛があれば、急性虫垂炎の診断に重要な徴候となります。
胃潰瘍では、心窩部に自発痛と圧痛がありますが、ボアス点(第10~12胸椎棘突起の側方3cm以内で、主に左側)に圧痛を認めることがあるとされます。ただし、診断する上での有用性はありません。