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腹水
- 2022/07/26
<局所の診察>
12.腹部
(7)腹水
浮腫を来すような病態で腹腔内に水分が過剰に貯留する病態を腹水と言います。肝硬変では門脈圧亢進によって漏出性腹水が生じ、結核性腹膜炎や他の炎症性疾患あるいはがん性腹膜炎では滲出性腹水が貯留します。
漏出性腹水では、腹壁の緊張を伴わないので、仰臥位では腹部は前方よりも側方に膨隆し、「カエル腹」の状態となります。立位にしますと、下腹部の膨隆が目立ちます。炎症性腹膜炎による滲出性腹水では、腹壁の緊張を伴いますので、腹部は側方よりも前方に膨隆し、尖腹の状態になります。