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腎血流量
- 2022/08/30
<排泄>
1.腎臓の構造と働き
(2)腎循環
②腎血流量
両側の腎臓(糸球体)に流入します血液量を腎血流量(RBF)と言います。安静時の腎血流量は、約1.2~1.3リットル/分であり、心拍出量の約1/4にも相当します。腎血流量は、動脈血圧が80~200mmHgの範囲で変動しても、血圧に関わらず、ほぼ一定に保たれます。これを腎血流量の自己調節と言います。この調節は、血圧が上昇して血流が増えようとしますと輸入細動脈の血管平滑筋が収縮して血流を減らそうとするためと考えられています。腎血流量が一定に保たれる範囲では、糸球体から濾過される濾液量(糸球体濾液量:GFR)もほぼ一定に保たれます。腎血流量は尿量を決定する一因です。もしも自己調節が働かないとしますと、身体の動脈血圧の上昇に比例して腎血流量も増加して、尿量が増えてしまい、多量の体液損失を招くことになります。従って、腎血流量の自己調節は糸球体濾過量を可能な限り一定に保ち、体液の損失を防ぐ機構として重要です。