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種々の物質のクリアランス
- 2022/09/25
<排泄>
1.腎臓の構造と働き
(5)腎機能の測定(クリアランス)
①種々の物質のクリアランス
イ.グルコースのように、濾過されますが尿細管でほとんど再吸収されてしまう物質のクリアランスはほぼ0となります。
ロ.濾過のみ行われて、尿細管においてほとんど再吸収も分泌されない物質のクリアランスはGFR(糸球体濾過量)の指標として用いられます。そのような物質にクレアチニン(C₄H₇N₃O)があります。クレアチニンは筋の中に存在するクレアチンの代謝産物です。
ハ.濾過と分泌が行われ、血液が1回腎臓内を流れるだけで、血漿から完全に除去されてほとんど尿中に排泄されるような物質のクリアランスは、腎血漿流量(RPF)とほぼ等しいです。そのような物質としてパラアミノ馬尿酸があります。
二.濾過され、尿細管において再吸収と分泌の両方が行われる物質のクリアランスは、単位時間当たりの再吸収量が分泌量よりも多い場合は、GFRよりも小さく(例:尿素)、再吸収量が分泌量よりも小さい場合はGFRよりも大きい値となります。